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Cedric Brehaut

国内で2017年度に新たに建設された太陽光発電施設は前年に比べ減少した。2018年度以降も太陽光発電所の新規導入量は下がっていくとみられるが、それとは異なり、PVモニタリングシステム(太陽光発電所遠隔管理システム)市場の規模は拡大していく見込みだ。

今まで日本の遠隔監視ソリューションの採用率は、小規模な発電所では低かった。 GTM Research社とSOLICHAMBA社が昨年発行した「Global PV Monitoring 2017-2022レポート」によれば、日本における遠隔監視ソリューションの導入率は、住宅用太陽光発電システムではおよそ10%、50〜500kW規模の商用太陽光発電システムでは20〜25%程度であると推測されている。

しかしこの状況は、昨年2017年に固定価格買取制度(FIT)の改正法が施行されたことにより今後大きく変化していく。 改正後のFIT法において事業認定を取得(または保持)するためには、以下の項目を守る必要がある:

  • 生産を確保するため定期的に適切な保守点検および維持管理の実施
  • 発電量や運転に係るコスト等の定期的な報告
  • グリッド接続することについての事前同意を得ること
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※2MWを超える規模の太陽光発電システムの場合は入札制度に参加する必要があり、2017年9月15日までに保守計画を提出しなければいけなかった。(第1回目の入札はすでに終了)また、改正FIT法では認定取得から3年以内の運転が義務付けられたが、第1回入札では運転開始予定日を、認定取得から3年を超えて設定することが許された。(ただし3年を超える分については、買い取り期間が短縮)

GTM ResearchとSOLICHAMBAのレポートでは、改正FIT法の施行によりモニタリングシステムの導入率が向上し、遠隔監視ソリューションの機能が改善され、既存の太陽光発電システムの所有者は新しいルールに準拠する必要があるため、これによって大規模な「レトロフィット」市場が生まれるだろうとみている。
また、必要基準以下の監視システムをもつ商用・工業用およびユーティリティスケールの太陽光発電システム所有者は、O&Mが義務化されたことにより、適切なタイミングや方法で問題を検出するための監視ソリューションを専門とするO&Mサービスプロバイダー事業者の協力を得て、監視システムのアップグレードを行うことも多くなるだろうと予測している。

発行されたレポート内の企業ランキングでは、上位5社の監視ベンダーはすべて日本企業で、上位10社ではそのうち3社のみが海外の企業であった。しかしこれらの海外企業にとっても、本の市場は新たなチャンスになるのではないか。改正FIT法が施行され、発電所所有者やO&Mサービスプロバイダー企業は新たなルールに対処しなければならない今、PVモニタリング事業者にとっては大きな商機になる。


日本の太陽光発電市場で活躍するPVプレイヤーと会うチャンスをお探しの方は、2018年5月24日―25日にかけて東京で開催される「ソーラーアセットマネジメントアジア2018」のカンファレンスにぜひご参加ください。O&M・アセットマネジメントに焦点を当てたカンファレンスで、300名以上の参加者を見込んでいます。

今回の記事で述べたGTM調査レポート「Global PV Monitoring 2017-2022レポート」の概要(市場の規模や動向、予測、事業者やサービスプロバイダー企業のステータス、日本を含む世界の主要なPV市場の動向に関する包括的な分析調査)についてより詳しく知りたい方は、GTMリサーチが発行した「Global PV Monitoring 2017-2022:Markets、Trends and Leading Players」の調査レポートをご参照ください。(英語のみ・完全版レポートは有料です)

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