調査:南野 沙織
記事:マルセル・ランゴーン


日本の太陽光発電市場への理解を深めるため、今年もまた太陽光発電所ポートフォリオTOP30表を作成いたしました。太陽光発電所を最も多く所有する企業に絞り、10kW以上の産業用太陽光発電所の所有に絞って調査をし、昨年のランキングと比較して追加や変更点などを反映させております。
日本の太陽光市場は落ち着いてきたとはいえ、昨年から今年の間も多くの太陽光発電所が建設されているのを見れば、いまだ多くのポテンシャルを含んでいる市場であるといえます。

以下に、2016年末までに建設された太陽光発電所ポートフォリオTOP30表の概要を紹介いたします。この概要は計30企業の所有する、合計3.6GWの容量を占める太陽光発電所のポートフォリオから構成されています。これは、前年同じ時期に行った調査から比較すると約10%増加しています(2015年末のデータは合計3.3GW)。


順位 稼働中の発電所ポートフォリオ 合計MW 共同事業率 % 共同所有割合 MWp 自社所有割合 MWp
1 オリックス株式会社 520 520
2 SBエナジー株式会社 277.5 77.66 215.5 62
3 株式会社ユーラスエナジーホールディングス 237 0 0 237
4 三井物産株式会社 231.6 100 231.6 0
5 丸紅株式会社 202.2 0 0 202.2
6 株式会社NTTファシリティーズ 200 0 0 200
7 三菱商事株式会社 136.3 100 136.3 0
8 パシフィコエナジー株式会社 131 0 0 131
9 ジャパン・リニューアブル・エナジー株式会社 123 0 0 123
10 株式会社レノバ 121.1 100 121.1 0

主なポイント

  • オリックス株式会社は現在日本で最大のポートフォリオを保有している。昨年の1位の三井物産は前回の1位から4位に下がった。オリックス株式会社のポートフォリオ成長が3倍になったのは、ルーフトップ型太陽光発電事業の実績が主な要因である。
  • 今年のランキングには新たに6社がTOP30リストに加わり、その中で1番ポートフォリオが大きいのは16位の日本再生エネルギー株式会社で、合計で102MWpの太陽光発電所を所有している。
  • 今年度の上位10社のポートフォリオ総容量は2.2GWであり、TOP30のポートフォリオ全体の容量の約60%に相当する。


  • TOP10社のポートフォリオは各社いずれも110 MWpを超える規模であり、TOP3社に至っては、それぞれ200 MWp以上のの太陽光発電所ポートフォリオを有している。
  • この概要で示したTOP30社のポートフォリオ容量の合計は、2016年末までに国内で導入された32.4GWの容量のわずか11%に過ぎず、市場は依然として資産所有の観点からは細分化されていることがわかる。
  • 全ポートフォリオにおける発電所の平均サイズは、下は1.5MWpから上は46.3 MWpと、大幅に異なっている。上位10社のポートフォリオにおける発電所の平均サイズは17.3 MWpで、上位30社では11.4 MWpである。この平均サイズを昨年の調査結果と比べたところ、上位10社では40%、上位30社では60%も増加していることがわかった。全体的に見ると、日本では大きなポートフォリオは平均的に大規模な発電所で構成されており、昨年度中に稼働が始まった発電所も大きなサイズのものが多かったことがわかる。


  • SBエナジー株式会社、株式会社ユーラスエナジーホールディングス、三井物産株式会社のポートフォリオを見てみると、各社それぞれ100MWp以上の規模の発電所を所有している一方、5MWp以下のサイズのものも所有している。これからも、ポートフォリオ内の発電所サイズは大きく異なっていることがわかる。
  • 今回の調査ではTOP30内の18社の太陽光ポートフォリオが完全に自社所有であることがわかり、前回の調査よりも上回っている(前回は13社)。理由としては、今回新しくランキングに入った企業のすべてが、自社でアセットを所有していることが要因である。
  • 前回のランキングに続き今回も、北海道がに多くの発電所が建設されていることがわかる。今回のTOP30ポートフォリオのうち、TOP30社の内11社が、ほとんどの発電所を日本最北端の地、北海道に所有している。

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