ソーラーアセットマネジメントアジアカンファレンスのゲストスピーカーとしてお越しいただく、タカラアセットマネジメント株式会社の高橋衛氏に、今回のインフラファンドの上場についてインタビューをさせて頂きました。

1.タカラレーベンはインフラファンドとして太陽光エネルギーアセットでは初めて上場した企業となります。なぜ上場を目指したのか、また、タカラレーベンがこの方法で太陽光プロジェクトに投資することによって、どのような利益がもたらされるかをご説明いただけますでしょうか。

太陽光発電マンション分譲事業はタカラレーベンの主力商品であり、平成28年2月末時点で40棟4,407戸の太陽光発電マンションの供給実績があります。また、その供給実績は5年連続して全国1位を維持しています。この経験をもとに、平成25年にメガソーラー事業に参入して以来、タカラレーベンのビジョンでもある「地球にやさしい持続的な環境づくり」のもと、自然エネルギーを活用した事業を積極的に推進してきました。当該事業の更なる発展及び拡大を目的として、投資法人を設立し、上場を目指しました。

また、上場マーケットにアクセスすることにより、個人を含む多くの投資家様へインフラへの投資機会を提供できること、およびタカラレーベングループ全体として、資産運用会社を活用したフィービジネスとしての成長戦略の一環として今回の上場に至りました。


2.ファンドを上場させる過程で、もっとも困難な要素 (挑戦) は何でしたか。

2015年4月に東証にインフラファンド市場が開設されましたが、開設以前より、上場を見据えた準備をしてきました。同市場への初の上場案件であることから、投資法人の設立、許認可の取得、規定の策定等、すべての事項がゼロからの取り組みになりました。結果、一連の取り組み「すべて」が挑戦であり、いわゆるREIT等と比較し、上場までに相当の時間を費やす結果となりました。


3.貴社のファンドについての詳細をいくつか教えて頂けますでしょうか。また、投資家の方々にとって、貴社ファンドはどのような魅力があるのかご説明いただけますでしょうか。

当ファンドは、再生可能エネルギー発電設備等を主たる投資対象としつつ、太陽光発電設備のシェア及び市場の拡大を勘案し、当面は、太陽光発電設備への投資割合を90%以上として運営していく予定としています。

また、スポンサーであるタカラレーベンの太陽光発電設備の開発及び太陽光発電事業の運営を通して有している、高い事業運営ノウハウを享受することにより、投資主価値の最大化を目指します。

また、当ファンドの最大の特徴として、

①     固定価格買取制度(FIT)が適用され、かつ、原則として既に稼働している再生可能エネルギー発電設備を投資対象としていること

②     最低保証賃料を導入することにより、安定的なキャッシュフローを生み出していること

の2点が挙げられます。

例えば、1ヶ月間発電がゼロという状況になった場合においても、最低保証賃料を収受することで売電リスクをヘッジしています。また、最低保証賃料の110%を超えて発生した売電収入については、超過部分の2分の1を「実績連動賃料」としてアップサイドとして収受できる可能性があります。

このように、安定した収益を配当の原資としていることが当ファンドの最大の魅力です。


4.インフラファンドが上場することにより、日本の太陽光市場にどのような影響がもたらされるのか、高橋様の意見をお聞かせいただけますでしょうか。
この方法が太陽光発電の資金調達のための主流になると思いますか。また、太陽光市場が現状を克服する為に一番やらなければいけないこととは何だと思いますか。

インフラファンド上場により、セカンダリーマーケットの成長・活発化に最大の影響をもたらすものと考えています。再エネ業界については、セカンダリーマーケットがほぼ存在していないのが現状です。上場商品が登場し、一定のベンチマークができることを期待している、開発業者・外資系投資家様が多くいます。上場を機に、業界が一段と発展していくことを期待しています。

また「上場」という選択肢は、インフラ設備の金融商品化を通じ、ESGの観点からも、新たな投資機会が創出されたと思います。上場商品は、個人マネーへもアクセスできるという意味においても、資金調達の主流になってくる可能性は高いものと思います。

なお、上場商品として太陽光を考えた場合においても、収益の源泉である「発電量」は最大の関心事です。太陽光市場で避けられない問題でもあるパネルの出力低下(主としてPID等)は、太陽光市場発展のために取り組まなければならない問題だと認識しています。

例えば、目標発電量をクリアしていると、現状ではパネル劣化問題についてはあまりフォーカスされません。ただ仮に目標値をクリアしていても、「本当にパネルの最大限のパフォーマンスが発揮されているのか?」ここは金融商品化の観点からは非常に興味のある部分です。この「パネル劣化対応」ひいては「太陽光発電設備のパフォーマンスの最大化」ということは、太陽光市場において重要な課題の一つだと考えております。

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